京都に移住したての頃は紅葉の季節になるたびにどこの紅葉を観にいこうかと胸踊る毎日だったが、ここ数年はこの時期がけっこう憂鬱である。
理由はご存知のとおり、猛烈なインバウンドの影響でどこもかしこも大混雑で紅葉を楽しむどころか私生活にまで影響が及んでいるからである。
観光シーズン以外でもそこそこ混雑しているのに紅葉の時期の京都市バスは通勤ラッシュ時の総武線を彷彿させるくらいの光景である。
そんな感じだから紅葉シーズンは京都市内中心部には近づかず観光はしないに限るのだが、せっかく京都に住んでいるのなら少しくらいは日本の絶景である京都の紅葉を楽しみたいということで・・・
今回は京都が大好きすぎて京都に移住し、京都市民となった元埼玉県民が京都の紅葉シーズンの過ごし方を紹介したい。
京都の秋を観光するなら朝一番がおすすめ
観光シーズンでうんざりするのは観光地の大混雑だけでなく移動手段であるバスも大混雑していること。
京都駅からぎゅうぎゅうの市バス206系統に乗車して五条坂で下車し、人混みを掻き分けてぎゅうぎゅうの清水寺で流れ作業のように拝観ていうのはなんとも味気ない。
京都に移住して判明したのは午前中ならどこもわりと空いていて午前7時台の朝一番はほとんど人がいない。
清水寺なら朝6時から開門しているし、南禅寺も境内なら早朝から入ることができる。
あと、事前予約制で別途料金がかかるが一乗寺にある紅葉の名所圓光寺の早朝拝観なんかも、ひっそりとした静寂の中に深紅の景色がまさに絶景でお値打ちもの。
また、圓光寺から歩いて行ける距離にある詩仙堂や曼殊院門跡、赤山禅院も紅葉の名所で午前中にすべて鑑賞できる距離感だから地元民としておすすめ。
さらに上質なプランにしたいのであれば赤山禅院から歩いて行ける距離にある理想的な環境で最高の読書体験ができる施設図書館&喫茶「鈍考/喫茶 芳」を訪れれば完璧なフルコース。
インフォメーション
鈍考/喫茶 芳
住 所:京都市左京区上高野掃部林町4-9
営業時間:水〜土曜日 11:00〜、13:00〜、15:00〜(90分、1日3回入れ替わり制)
料 金:2,200円(施設利用料+珈琲) 事前予約制
京都市民が秘密にしたい紅葉の穴場
京都の紅葉といえば東福寺や天龍寺など寺社のロケーションとセットとなった紅葉をイメージしがちだが、日本最古の公立総合植物園である京都府立植物園の紅葉は圧巻。
市街地とは思えない広大な敷地面積にモミジ、イチョウなど約1,000本もの木々が色鮮やかに紅葉し、京都の秋の景色が凝縮されているといっても過言ではない。
特になからぎの池周辺の紅葉は必見で、約200本のイロハモミジが池の水面に映え、あたり一体が深紅に染まっている。
これだけ自然に近い近い紅葉が観れるのに入園料は200円と破格にくわえて、京都市営地下鉄北山駅から徒歩3分という好立地。
植物園北門前にある進々堂北山店でちょっと贅沢なモーニングを食べてから京都府立植物園で紅葉を堪能したあと、隣接するクラシック音楽専用ホールの京都コンサートホールで京都市交響楽団の演奏会を鑑賞し、京都を代表するお菓子「茶の菓」で有名なマールブランシュ本店でお土産を買って、レトロな雰囲気が残ったファミリーレストランロイヤルホストでディナーをいただけば、ここ北山だけで最高の一日が過ごすことが可能。
これらが京都市民が京都府立植物園を秘密にしたい理由である(多分)
インフォメーション
京都府立植物園
住 所:京都市左京区下鴨半木町
開園時間:9時〜17時
休 園 日:12/28〜1/4
入 園 料:一般200円/高校生150円
宝ヶ池公園でリトリートする
京都市営地下鉄国際会館駅下車すぐにある京都市民の憩いの場「宝ヶ池公園」。
宝ヶ池公園は江戸時代に農業用のため池として作られた人工池である宝ヶ池を中心として四季折々の大自然に囲まれた大規模な総合公園。
公園内には宝ヶ池の周りを走るランニングコースがあり、自分も月4回ペースでランニングしていて季節関係なくよく訪れる場所。
この宝ヶ池公園は京都市北部に位置するせいか観光客が少なく地元住民がほとんど占めているいるので秋の紅葉シーズンでも混雑とは無縁の穴場スポット。
特に公園敷地の北東側には雄大な比叡山が借景となり、山の斜面に朝日が差し込む早朝はわざわざ訪れたくなる映え時間。
公園内にはテーブルやベンチもあるし、レジャーシートがあればどこでもリトリートが可能。
あとぜひとも立ち寄りたいのが宝ヶ池公園に併設し、比叡山をバックに堂々と鎮座している国立京都国際会館。
普段は関係者以外は入館できないのだが月に数回ほどOpen Dayとして誰でも無料で入館することができる。
以上が京都に移住した元埼玉県民の京都での紅葉シーズンの過ごし方であり、行動範囲内での紅葉穴場スポットである。
ローカルに紛れてゆっくり紅葉鑑賞してみてはいかがだろうか。