石野卓球氏企画・監修によるDJ MIXCDシリーズの最高峰「ミックスアップ」の第3弾は東洋のテクノゴッド・ケンイシイが登場!
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選曲は80年代エレクトロからテクノ、デトロイト、エクスペリメンタル、ドラムンベースまでジャンル横断、この一枚でケンイシイ氏の音楽遍歴を辿ることができます。
自身のアンビエントなKalaからM.A.Wの別プロジェクトNU YORICAN SOULのスピリチュアルジャズの定番「The Nervous Track」で幕開け。
次はUNITED FUTURE ORGANAIZATIONのフロア向けのクラブジャズ「United Future Airlines」を選曲!
テクノDJらしからぬ斬新な選曲。
クロスオーバーな冒頭から一変してKEVIN SOUNDERSONのTRONIKHOUSE名義による甘美なピアノループ続くテックハウスの名曲「Multifunction」。
レトロな音色が令和の時代では逆に新鮮。
OCTAVE ONEのドラマティックなシンセメロディーと無感情の女性のボイスサンプルが共鳴したこれもデトロイトテクノの名曲「I Believe」。
ダンスフロアに実験的な電子テクノであるこの曲をかけてしまうケンさんのセンスに脱帽!
納涼感漂う音色使いが素晴らしいLOWRES「Amuck」。
ジャーマン・オールド・テクノの大傑作!
奇妙な電子音楽が炸裂するMOEBIUS PLANK NEUNEIERの「Pitch Control」。
CARL CRAIG初期の傑作、BFC名義による「Static Friendly」の跳ねたウワモノと抜群の相性の良いミックスを聞かすKEN ISHII「Frame Out」。
1988年発表のテクノクラシックスTYREE COOPERの「VIDEO CRASH」を完璧な間合いでミックス。
1時間くらいで作れてしまいそうな曲なのにすごい破壊力です。
これをフロアでやられたら必ず湧き上がります!
1000万枚以上セールスを記録したMOBYの名作「PLAY」からテンション上がりまくりのMIXヴァージョン「GO」。
ミラーボールフル回転、イケイケゴーゴーです。
ここから選曲の展開が読めなくなります。
エレクトロクラシックとヒップホップの融合。
クラフトワークに触発されたアフリカ・バンバータがテクノを作るとこうなります。
極め付けは坂本龍一の「RIOT IN LAGOS」!
この曲がDJ MIX CDで使用されることはほとんどありません。
しかもPlanet Rockのビートに合わせてつなぐからすごい・・・
終盤にかけて全く展開が読めません。
UKインダストリアルの第1人者MEAT BEAT MANIFESTOのシャウト系ボーカルがこだまするブレイクビーツ。
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ここからはドラムンベース〜ブレイクビーツなど変速ビートな曲をミックス!
THE BALLISTIC BROTHERS「Step Into Eden」も90年台のUKっぽいクールなブレイクビーツ。
疾走感ある跳ねたビートを軽快なピアノが駆け回るREMY & SEVN「Piano Power」。
そしてテクノ史上最も美しく切ないピアノとストリングスの調べが印象的なDERRICK MAYの「Strings of The Strings Of Life」!
このヴァージョンはビートがなくアンビエント調な雰囲気が漂います。
普通なら使うことがないヴァージョンを持ってくるところがさすがです。
ラストを締め括るのはデトロイトテクノの巨匠からシカゴハウスの巨匠LARRY HEARDのハウスクラシック「CAN YOU FEEL IT」。
以上、全21曲。
哲学的な選曲です。
このジャンルレスな選曲はDJを目指していたものとしてとても勉強になりました。
この名盤DJ MIXから1年後にリリースされた、ジャンルレスなテクノ選曲にさらに磨きをかけたDJ MIX名盤がこちらです↓