ファットボーイスリムやケミカルブラザーズ、プロペラヘッズなどサンプリングを多用したテクノ寄りのバンドサウンド「ビッグ・ビート」というジャンルがロック・リスナーも巻き込んで大流行したのが1999年。
当時、ファットボーイスリムが大絶賛し、日本のビッグビートシーンを牽引していたCAPTAIN FUNKが絶頂期ともいえる時期にリリースしたのがこのタイトル。
CAPTAIN FUNK「style#8 BUSTIN’OUT 74 MINUTES MIX」
- CAPTAIN FUNK / Twist & Shout
- FREESTYLERS / Warning
- SHY FX / Funksta
- THE UNTOUCHABLES / Wild West
- THE WISEGUYS / Start The Commotion
- TERRORVISION / Tequilia
- FUTURE SOUND OF LONDON / We Have Explosive
- ZEB.ROC.SKI & STIEBER TWINS / B.Boys Revenge
- PIZZICATO FIVE / Lesson 3003 Part1
- FREDDY FRESH / Chupacabbra
- TZANT / Bounce With The Massive
- MANTRONIK VS EPMD / Strictly Business
- GROOVY 69 / Music…
- ROBERT JULIET / Bad Girls
- CAPTAIN FUNK / O.Y.M
- DJ HELL / Copa
- J.T.PLAYAZ / Let’s Get Down
- UNTIDY DJ’S / UNTIDY DUBS presents Funky Groove
- FLITE FORCE / Call It Brisco
- CAPTAIN FUNK / Bustin’ Loose
- BENTLEY RHYTHM ACE / On Her Majesty’s Secret Whistle
- AGENT SUMO / Mayhem
- DJ SCISSORKICKS / Because I Like The Disco
- THE CHAMICAL BROTHERS / Elektrobank
- CO-FUSION / Wilbee Wilbee
- PROPELLERHEADS / Spybreak!
- GROOVEYARD / Watch Me Now
- SOUL HOOLIGAN / Ride The Pony
- CAPTAIN FUNK / Kung-Fu Ska
- THE ROCKETEERS / Zappiness
- MAD DOCTOR X / Real Heavy Science
- PSYCHEDELIA SMITH / Dirrerent Strokes
- LIONROCK / Rude Boy Rock
- MADDNESS / One Step
- FLABBY / Diggy Doggy Doo
1999年、CAPTAIN FUNKは東京・青山にあったクラブ「MANIAC LOVE」で“ビッグビートバニー”というイベントを主催していましたが、いつも超満員でフロアは狂喜乱舞状態。
その熱狂をこのDJ MIXで終始ノリノリでアッパーな選曲にまとめあげています。
オープニングはビッグビートDJのマストアイテム、捨て曲なしCAPTAIN FUNKの“BUTIN LOOSE EP”から「TWIST&SHOUT」でアクセル全開。
続くFREESTYLERSやSHY FX、WISEGUYSなどどこかで聴いたことあるようなサンプリングネタで盛り上げていきます。
FUTURE SOUND OF LONDON「We Have Explosive」をMANTRONIKがリミックス。
サンプリングネタの至宝“APACHE”のビートを取り入れヒップホップリスナーも巻き込んだブレイクビーツ!!
お次はブレイクビーツのマスターピースZeb.Roc.Skiの「B.BOYS REVENGE」を選曲。
この曲聴くとダンス甲子園を思い出します。
このブレイクビーツの流れでPIZZICATO FIVEの「LESSON 3003 Part.1」をMIXするあたりはブッチきったセンスを発揮しています。
超ファンキーです。
このMIX CDのハイライトともいうべきフロアキラーアンセムの登場!
いろんなネタがマッシュアップされていて幕内弁当のような豪華さ。
躍動感あるベースとラップの絡みが濃厚MANTRONIX VS EPMD「Strictly Business」。
中盤のピークを越えたあとは気分を変えてハウス・テクノ色が強めの選曲が続きます。
DJ HELLのヒット曲としてバリー・マニロウの「コパカパーナ」を大胆にサンプリングした「Copa」。
テクノ&ハウスDJに愛された爽やかな曲です。
当時、ハードハウスDJでこのレコードを持っていない人はいなかったのでは!?
疾走感あるビートだけで踊らしてしまうフロアアンセムUNTIDY DJ’S「Funky Groove」。
CAPTAIN FUNKのビッグアンセム「BUSTIN’LOOSE」からこれぞザ・ビッグビートといわんばかりの選曲オンパレード!!
ビッグビート全盛期を支えたBENTLEY RHYTHM ACEやAGENT SUMO。
初期FATBOY SLIMを彷彿さえる軽やかでファンキーなリズムが懐かしい感じがします。
ここでみんなのヒーローTHE CHEMICAL BROTHERSの登場!
大ヒットした2ndアルバムに収録されていた「Elektrobank」をベックの名盤「ODELY」のプロデューサーDUSTBROTHERSがリミックスしたレアな逸品を選曲!!
4つ打ちではないビッグビートの曲をBPM合わせて繋ぐのは難易度が高いのですが、このグルーヴをCO-FUSIONを経過してPROPELLERHEADSまで完璧に繋いでいきます。
ハウスDJに愛された名曲BOB JAMES「Take Me To The Mardi Gras」の爽やかなピアノフレーズをサンプリングしたGROOVEYARD「Watch Me Now」を見事なカットインで繋いでいきます。
終盤でもハッピーな勢いは止まりません。
2曲目にも登場したFREESTYLERSの一員でもあるMAD DOCTOR X、オールドスクールネタをふんだんに取り入れたPSYCHEDELIA SMITHにビッグビートムーブメントの火に油を注いだLIONROCKの代表曲「Rude Boy Rock」にビッグビートと相性抜群、イギリスのネオ・スカバンドMADNESSまで最後の最後まで勢い落とすことなくフィナーレを迎えます。
以上、怒涛の35曲。
75分でこれだけの曲をグルーヴ損なうことなく詰め込んでしまうセンスとテクニックはさすがです。
ここまで純度の高いビッグビート中心のDJ MIXは他に聴いたことがありません。
ビッグビートは短命に終わってしまいましたが、絶頂期の輝きが存分に詰まっているこのタイトルを中古でみかけたらぜひおすすめです🙂
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↓ファットボーイスリムによるビッグビート選曲のDJ MIX!