
京都のラーメン激戦区として知られる一乗寺は有名だが、実は北白川通りにも歴史ある名店が数多く点在している。
そのなかでも創業20年以上を誇る「東龍」本店の前に、冷凍ラーメンの自動販売機が設置されているのを見つけた。
地元の名店の味を自宅で手軽に楽しめるこの機会を逃す手はないと思い早速購入して実食。
本記事ではその詳細をレポート。

味のラインナップは2種類で「東龍そば」と「福仙楼そば」。
それぞれ個性が際立っており、気分や好みに応じて選べるのがうれしい。


東龍の公式サイトによると、この冷凍ラーメン自販機が本店前に設置されたのは2022年9月。
迷わず選んだのはかつて店舗でよく食べていた「福仙楼そば」。
あの一杯が自宅で味わえると思うと期待が高まる。

ちなみに、自販機でラーメンを購入する際はエコバッグか大きめの袋が必須。
商品は駅弁サイズのパッケージで、しかもカチンコチンに凍っているため、素手で持ち帰るのはかなり厳しい。
数分の距離でも手が冷えてつらくなるので保冷バッグがあればなお安心。
では、自宅で調理開始。
袋を開けると、スープ、麺、具材が個包装された状態で入っていて丁寧なつくり。調理方法もシンプルで、スープを湯煎しながら麺を茹で、具材を軽く温めるだけ。


内容は、麺200g・スープ300gに加えて、あの「京丹波高原豚」を使用した刻み肉までしっかり付属。
チャーシューを別途用意する必要もなく、これひとつで完結するのが嬉しい。
しかも麺は自家製の中太平打ち。
しっかりとした食べ応えがありながらも、こってりスープと相性抜群。
200gというボリュームも満足度が高く、まさに店の一杯をそのまま持ち帰ったようなクオリティ。
冷凍ラーメンの域を軽く超えている。

本格派の冷凍ラーメンに共通するポイント、それはスープの湯煎に時間がかかること。
調理全体でざっと25分は見ておきたい。
焦って時短しようとすると仕上がりに影響するので、余裕を持ってじっくり構えたいところ。
まずは大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、スープ袋をそのままドボン。
ここでしっかり15分間湯煎。
湯気とともに立ち上がる香りがすでにおいしい。



スープと具材を湯煎しているあいだに、もうひとつの主役・麺の準備に取りかかる。
鍋にお湯を沸かし、凍ったままの麺を投入。
ちなみに調理手順には「麺は3分〜3分半で茹であがり」と書かれていたが、実際は凍った状態からなかなか解凍が進まず、最終的に約10分ほど茹でることになった。
それでも麺が伸びきることはなく仕上がりはむしろ理想的な食感で冷凍麺の進化をあらためて実感させられる。

調理にかかった時間はトータルで約30分。
手間はかかるものの、その分本格的な仕上がりで期待度は頂点へ。



懐かしい福仙楼の味が鮮明に蘇る。
特にトロ肉の再現度も高く、自家製中太平打ち麺のもちもち感も抜群で200gのボリュームも申し分ない。
自宅でここまで完成度の高いラーメンを楽しめるのは贅沢。
ここまでクオリティの高いラーメンが自宅で堪能できるなら、本格的なラーメン丼やレンゲを揃えたくなるところ。
ぜひ一度試してほしい。
また、京都中華の名店「マルシン飯店」が展開する攻めの自販機もあるので、そちらの記事もぜひチェックしてみてほしい↓