
船岡温泉や珈琲ガロ、手打ち蕎麦の名店・かね井など、レトロな風情が色濃く残る鞍馬口通りでひときわ異彩を放ち、存在感を示しているのが「さらさ西陣」。
築80年を超える元・銭湯の建物をリノベーションしたカフェで、大正ロマンの趣が漂うモザイクタイルや木造の天井、柱の造形など、まさに文化遺産級の空間美が広がっている。
地元の人々はもちろん、京都観光でわざわざ足を運ぶ人も多い人気スポットで、国内外問わず訪れた人々がその唯一無二の空間に魅了されるのも納得の雰囲気。
筆者もふと思い出して、約5年ぶりに久しぶりの再訪。
久々でも全く変わらぬ、いや、時を重ねたからこそ増す重厚な空気感に、改めてここが京都の中でも特別なカフェのひとつだと実感した。


これは当時の銭湯職人が手がけたものでいまや現存する例は全国でも貴重。
ちょうど夕食どきということもあり店内はほぼ満席。
こどもたちは迷わずオムレツを注文。
バターの香りがしっかりと立ち上る、まさに王道の洋食屋のオムレツといった味わい。
ふんわりとした卵の中にしっとりとした具材が詰まっていて、ひと口ごとにコクと旨味が広がる。
見た目以上にボリュームがあって、大人でも一皿で満足できるサイズ感。
こどもたちもさすがに1人では食べきれず、2人でシェアしてちょうどいいくらいだった。
ガッツリ食べたい人にも、ちょっと贅沢な小腹満たしにもぴったりな一皿。

自分は迷わずトルコライスを注文。
トルコライスとは長崎市を中心としたご当地グルメ。
ワンプレートに盛られた洋食の定番たちが、見た目からしてテンションを上げてくる。
ご飯の上にデミグラスソースをかけた豚カツにさらに濃厚なタルタルソースがトッピング。
その隣にはナポリタン、そしてサラダが彩りを添えている。
どこか懐かしく、でもしっかり手が込んでいて、ただのB級グルメとは一線を画す仕上がり。
トンカツの衣はサクサク、デミグラスソースとタルタルソースも相性がよく深みある味わい、ナポリタンの濃いめの味付けも食欲を加速させる。
まさに大人のための贅沢な洋食プレート。

本日は時間の都合でいただかなかったが、ケーキや焼き菓子のラインナップも豊富で、甘いもの好きなら見逃せない。
コーヒーは姉妹店「CLAMP COFFEE SARASA」で焙煎された豆を使用しており、香り高くしっかりとした味わいで食事だけでなく、カフェ利用としても質が高いのが嬉しい。
銭湯リノベというだけあって、天井の高さと広々とした空間は圧巻。
細部に銭湯の面影を感じながら過ごす時間は、京都らしい非日常感があって、ついつい長居してしまう。
個人的に、関東から知人が来たときは必ず案内するスポットのひとつ。
ここでゆっくり過ごした後に、徒歩すぐの「船岡温泉」まで足を伸ばすのが定番コース。
レトロ好き、京都好きにはたまらない満足感が得られる。
ふと店内を見渡すと、まさかの綾瀬はるかさんの姿が。
まさに、レトロな空間に溶け込むような自然な存在感。

京都の街並みに溶け込んだこの特別な空間は、日常の喧騒を忘れさせてくれる心地よさがある。
美味しい食事とともに、時間を忘れて過ごせるこの雰囲気こそが「さらさ西陣」の魅力。
京都散策の合間に、ぜひ立ち寄ってみてほしい。
インフォメーション

さらさ西陣
住 所:京都市北区紫野東藤ノ森町11-1
営業時間:11時30分〜21時
定 休 日:不定休