京都に移住してプチ良かったことの一つとしてラーメン屋が多いこと。
自分が住んでいる一乗寺には天天有や高安などの老舗から夢を語れや極鶏など新鋭のラーメン屋が密集したラーメン街道があり、いまや京都を代表する観光エリアとなっている。
ちょっと離れた場所にある北白川エリアには天下一品と魁力屋の本店もあり全国のラーメンファンの巡礼地になっている。
20代の頃は1日3食ラーメンでも平気で40代の今では1日1食ぐらいがちょうどよくなってきたのだが、ラーメンが好きだという気持ちは20代の頃からブレがない。
ラーメンというものは栃木の佐野ラーメンや博多のとんこつラーメン、広島の尾道ラーメンなどご当地ラーメンなるものが存在しているが京都にももちろん京都ラーメンというジャンルが存在する。
京都ラーメンとは、鶏ガラを主体としたスープの表面に豚の背脂を散らしたいわゆる背脂チャッチャ系ラーメン。
上品な和風だし香る京風ラーメンをイメージしていたら面喰らう武骨なビジュアルとはうらはらにコクのあるスープはあっさりしていて飲みやすく中細麺と相性抜群。
この京都ラーメンのスタイルをつくりだしたのが1949年創業の中華そばますたに。
あと一乗寺に本店を構える1950年創業の珍遊も京都ラーメンの草分け的存在。
自分がはじめて食べた京都ラーメンがここ珍遊。
15年以上も前になるが、この頃はまだラーメン街道なる名称もなく地元の常連かラーメンマニアが店内を賑わしておりローカルな雰囲気がとても心地よかった。
ちなみに関西では普通サイズのことを並、チャーハンのことをヤキメシと呼び、老舗のラーメン屋では席に座った瞬間に「何しましょ」すぐにオーダーを催促され、メニュー表をみる隙を与えてくれないので初見では要注意が必要だ。※昔の珍遊、ますたに、新福菜館で経験あり
そんなご当地を代表する京都ラーメンだが、京都ラーメン専門店というのは意外にも少ない。
ますたにや珍遊以外には魁力屋やラーメン藤や大黒ラーメンなどが有名だが、今回は自分が月に1、2度は必ず行くご贔屓の京都ラーメンを紹介したい。
これぞ京都ラーメンの正統派「えびす屋」
15年以上前に初めて食べた珍遊の京都ラーメン。
京都に移住してからも定期的に通っていたもののある時期を境に味変わったかなと今ではご無沙汰。
好きだった頃の珍遊の味を再現しているのが京都・下鴨にある「えびす屋」。
創業は2013年。
確証はないが通っていた頃の珍遊のスタッフさんの「いらっしゃいませ」の声と95%同一人物。
ネットにもそれっぽいことが書いてあったから好きだった頃の珍遊のスタッフさんがオープンさせたお店だと思っている。
屋号にも元祖京都ラーメンとあるようにイメージどおりの京都ラーメン。
背脂チャッチャ系スープにうまいラーメン屋の麺はだいたいここだと言われている棣鄂製麺所謹製の中細のストレート麺殿相性が抜群。
さらにヤキメシもうまい。
京都市バスでアクセスしやすい場所にお店があるのでわざわざ行く価値あり。
インフォーメーション
元祖京都らーめん えびす屋
住 所:京都市左京区下鴨高木町30-1
営業時間:11:00〜14:30、18:00〜21:00
定 休 日:水曜日
ヤキメシセットが最高のフルコース「いいちょラーメン」
ここも10年以上通っている大好きなお店のひとつ。
強面で職人気質な圧倒的オーラを放っていた先代が惜しくも2024年にお亡くなりなったという訃報を聞いてお店の存続が心配されたが、ご家族の方がしっかり味を引き継いでのれんを守ってくれている。
期待しか感じさせない外観、引き戸と間違えがちな自動ドアをオープンさせると京都ラーメン特有の嫌いじゃない鼻につく匂い。
スタンダードなラーメンでありながらスープ、麺、具材すべてにおいてこだわりが感じさせられる。
いつもは健康のためラーメンのスープはほとんど飲まないのだが、ここのスープは罪悪感が感じられないほどあっさりコクがあり飲みやすい。
ここも京都市バスでアクセスしやすい場所にお店があるのでわざわざ行く価値あり。
インフォーメション
いいちょラーメン
住 所:京都市左京区下鴨半木町70-10エーブル東半木町1F
営業時間:11:00〜15:30(L O15:00)、17:30〜21:00(LO 20:30)
定 休 日:木曜日
定期的に食べたくなる京都ラーメン。
とりあえず今は「えびす屋」と「いいちょらーめん」のルーティンで十分に満足している。
どちらも京都市バス停すぐ近くあるからアクセスも容易。
ぜひお試しあれ。