ラップが映えるテクノ&ハウス系ダンスミュージック特集

HIP HOPのラップをBPM126くらいのダンスビートに乗せるだけで、なんでこんなにカッコよくなるんだろうって思うダンスミュージックを集めてみた。

ジャンルの垣根を超えた刺激的なサウンドの数々を楽しんでもらえれば幸い。

JUNGLE BROTHERS / I’ll House You

1988年にリリースされたこのトラックこそヒップハウスの元祖にして代表作。

あの有名なMCフレーズ「House Music All Night Long Say What?」は、クラブシーンやDJミックスで数えきれないほど引用され多くのファンのなかではお馴染みの合言葉。

ヒップホップのラップとハウスビートが融合した当時としては革新的なスタイルは、その後のダンスミュージックシーンに多大な影響を与え、ジャンルの枠を超えた名曲として今なお色褪せない輝きを放っている。

この1曲を聴けばヒップハウスの魅力とその歴史的価値が一気に伝わるはず。

CHEMICAL BRORTHERS / Go

ケミカル・ブラザーズのシンプルかつ洗練されたビートに絡みつく攻撃的なシンセと、A Tribe Called QuestのQ-TIPが繰り出す軽快なフロウが絶妙にフィット。

この2者が揃うと唯一無二のダンス・トラックに昇華される。

その証拠に彼らのライブの冒頭でのハイライトはこの曲から始まる。

ARMAND VAN HELDEN / Full Moon

見た目は完全にB-BOYだけど、ディスコもソウルもヒップホップも丸ごとネタにして最高のハウスに仕立て上げるARMAND VAN HELDENとグラミー賞を受賞したラッパーCOMMONとタッグを組んだ名曲。

ディスコソウルの名曲Sylvia Striplin「Give Me Your Love」を大胆にサンプリング。

メローとファンキーが混在するリズムにCOMMONの哲学的なリリックが交差、気づけば体が揺れている。

DISCLOSURE / My High

グラミー2部門にノミネートされた、UKが誇る兄弟デュオDISCLOSUREによる注目作。

イギリスのラッパー、slowthaiをフィーチャーしたこの曲は、彼のざらついた拡声器ボイスが中毒性のあるビートに絡みつき、どこか気だるい感じのラップといい感じに調和している。、

slowthaiの鋭いラップとエレクトロファンクの要素を感じさせるキレのある4つ打ちがぶつかり合い、クラブもストリートも巻き込むエネルギーが炸裂!

TIGA / Lounder Than a Bomb

カナダ出身のエレクトロ/エレクトロクラッシュ・アーティストTigaによるPublic Enemyのカバー「Lounder Than a Bomb」。

128 BPMほどのミドルテンポながら、エレクトクラッシュ特有のベースと太めのキックで思わず体を揺らしたくなるようなダンスビートへと自然に昇華されている 。

ALMOST SEPTEMBER & KRS-ONE / Love

MC LYTE率いる3人組ユニットにKRS-Oneが参加した原曲は脱力感すら漂うゆる〜い90年代ヒップホップ。

そこにシカゴハウスの重鎮Derrick Carterが手を加えると一変してファンキーでグルーヴィーな西海岸ハウスへと生まれ変わる。

サンプルの後半から理想的なヒップハウスの形をしっかりと聴かせてくれる。

電気グルーヴ / B.B.E

電気グルーヴらしさ全開の代表曲「B.B.E」

4つ打ちビートに乗せて放たれるピエール瀧が繰り出す意味不明で突拍子もないワードの連射。

「月イチかかさずクラブで女装してるくせに会社に来てみりゃセクハラ三昧、ノーパン上司の高級カツラ8階の窓から大遠投、おかげで会社をくびチョンパ…」

ナンセンスとダンスミュージックの絶妙な融合は電気グルーヴにしか出せないセンス。

ALPHA & DJ TASAKA / ミカサスカサ

DJ TASAKAのベストワークのひとつ。

日本語ラップとテクノの相性の良さを証明し、サウンドチェックを思わせるリリックがクセになる。

〜右のスピーカー問題なし、左のスピーカー問題なし、まんまるキックまるでゴムまり、スネアがバシ・スネアがバシ〜

RHYMSTER / Future Is Born feat. mabanua

今聴いてもまったく色褪せないJ-RAP界の名曲「B-BOYイズム」でお馴染みRHYMSTERがクールでイカしたトラックメイカーmabanuaをフィーチャリングしたミドルテンポでダンサンブルなトラック。

ミドルテンポのグルーヴィーなビートに、RHYMESTERの鋭くも滑らかなフロウが絶妙に絡み合う、ヒップホップとポップスの美しい融合。

「Future Is Born」=「未来はいつだってこれから生まれる」

知的なタイトルに今の自分を重ねて踊りたくなるような曲。

STUTS / Expressions

松たか子主演ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」の主題歌で一躍脚光を浴びたトラックメーカーSTUTS。

その彼が手がけた「Expressions」は、ジャジーでパーカッシブなミドルテンポのビートに、Daichi Yamamoto、Campanella、NENE、鎮座DOPENESSなど総勢8名のラッパーを迎えたマイクリレー形式の一曲。

それぞれの個性が活きる絶妙なトラックの上で、ゆるくも鋭いラップがバトンのようにつながっていく展開はまさに理想的。

ビートメイク、ラップの構成、空気感、そのどれもがハマった会心のコラボレーション

どんぐりず / NO WAY

群馬県桐生市出身・在住の森とチョモランマによる幼馴染ユニットどんぐりず。

彼らの代表曲ともいえる「NO WAY」(2021年リリース)は、エレクトリックで跳ねるようなビートと日本語ラップが融合した中毒性の高い一曲。

キャッチーなサウンドの裏で展開されるのは、どこか哲学的で意味深なリリック。

遊び心と鋭さが同居したどんぐりずらしいキラーチューン。

パソコン音楽クラブ / UFO-mie(feat.The Hair Kid)

ユニット名の通り、パソコンを駆使したDTM(デスクトップミュージック)を武器に頭角を現している新世代の注目株パソコン音楽クラブ。

これまでキャッチーでメロウな作風に定評があったが、本作では一転、ダンスフロア向けのアッパーなヒップテックハウスに挑戦。

この曲はかなりアッパーでフロアを揺るがすのに申し分ないヒップテックハウスに仕上がっている。

リップスライムとくるり / ナイトライダー(RIP SLYME Ver)

黄金期のリップスライムとくるりがコラボしたらプラチナに輝いたともいうべき名曲!

くるりのナイトライダーが見事にリップスライム風味に仕立てた軽やかな味わい。

ファンキーで遊び心満載、それでいてメロディはしっかり胸に残る。

この小気味よいグルーヴ、一度ハマると抜け出せない。

MANTRONIX VS EPMD / Strictly Business

この記事のハイライトともいえる隠れたキラーチューン。

いろんなネタを巧みにマッシュアップした展開はまさに音の幕の内弁当。

躍動感のあるベースとラップの絡みは濃厚でフロアとの一体感を一気に引き上げる。

これで盛り上がらなかったことなし。


古いネタ中心とはいえ今聴いてもまったく色褪せない魅力が詰まってたはず。

RAPと4つ打ちビートの相性の良さを感じてもらえたらうれしい。

特にラストの一曲は自分にとっても“ここぞ”の場面で必ず頼るマイアンセム。

ダンスフロアでも、イヤホンでも、テンションが一段階グッと上がるあの瞬間を、ぜひ体感してみてほしい。

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