須永辰緒の伝説的ミックステープ「Organ b. SUITE NO.1」

須永辰緒がプロデュースした渋谷の名物クラブ「Organ Bar」の空気感をぎゅっと詰まったDJ MIXシリーズの序章がこちら!

  1. TAKE6 / Spread Love
  2. TOOTHE & THE MAYTALS
  3. ERIC B & RAKIM / Move The Croud
  4. RENEE GEVER BAND / It Only Happens
  5. WIND SONG / You Give Me Love
  6. THE NEW BIRTH / Yesterday I Heard The Rain
  7. THE O’JAYS / Cross Road Of Love
  8. MILTON WRIGHT / Keep It Up
  9. GIMMICKS / Visst Ar Du Kar
  10. THE PEDDLERS / Smile
  11. SALENA JONES / Am I The Same Girl
  12. BLUE SWEDE / Why Don’t You Go Away
  13. FANTASTIC 3rd AV BLUES BAND
  14. LANCE LE GAULT / Eat The Bread Drink The Wine
  15. FOUR EYED DUB / Four Eyed Dub
  16. THE CURE / Love Cats
  17. DORIS / Beat Maker
  18. STRETCH / Why Did You Do It
  19. BUDDAH BURAND / 人間発電所
  20. NORMAN JAY / Hipness
  21. 桑名晴子 / あこがれのSundown
  22. 山下達郎 / Love Space
  23. ALICE CLARK / Never Stop Did
  24. TOMMIE YOUNG / Hit And Run Lover
  25. MARIE QUEENIE LYONS / Your Thing Ain’t No Good Without My Thing
  26. DAVE MASON / Save Me
  27. DOUG PARKINSON&THE SOUTHERN STAR BAND / Rainbow In Your Eyes

シリーズ全13作におよぶ伝説のミックステープ「Organ b. SUITE 」記念すべき第1作。

当時はカセットテープでのリリースにもかかわらず、驚異の3000本超をセールスし瞬く間にシーンで話題になった。

そのミックステープがなんとCDで限定発売。※現在は完売

マスターテープを丁寧にリマスタリングする際、あえて現代的な高音質には寄せず当時のカセットサウンドの質感を再現。

テープ特有のヒスノイズや丸みを帯びた音像まですべてが狙って設計された音作りで、まさに現代の“聴けるアーカイブ”、その気になる内容を紹介。


オープニングを飾るのはゴスペル界のスーパースターTAKE6による名曲「Spread Love」!

圧巻のコーラスワークが空気を一変させるようなソウルフルで希望に満ちた幕開けで堂々たるスタート。

2曲目には、スカ〜ロックステディのレジェンドTOOTS & THE MAYTALSの「Funky Kingston」を選曲。

ジャマイカの空気とファンクネスが絶妙にブレンドされた一曲。

フロアをじんわり温めるにはもってこいのEric.B & Rakim「Move the Crowd」

HIP HOPの名盤からセレクトされたこの曲は重すぎず軽すぎず、ビートとグルーヴのバランスが絶妙。

序盤の流れに心地よくハマりながら、フロアのグルーヴに変化をもたらす絶妙な選曲。

マーヴィン・ゲイの恩師ハーヴィー・フークワに見出されたソウルグループTHE NEW BIRTHによる極上のメローバラード「Yesterday I Heard The Rain」。

70年代ソウルの魅力が凝縮された美しいハーモニーと切ないメロディ。

25分を超えたあたりから選曲はしっとりとソウル〜レアグルーヴのゾーンへ突入。

中でもひときわ耳を奪われるのが、マイアミソウルの至宝、MILTON WRIGHT「Keep It Up」。

ファルセットと軽快なグルーヴが絶妙に絡むこの1曲は、マイアミのソウルシンガーBETTY WRIGHTの弟という血筋も納得のセンス。

そして、ミックスの中にさりげなく選曲されるのが、誰もが一度は耳にしたことのあるあの名曲。

ヒップホップ〜ソウルのグルーヴを経由して、ミックスは徐々にロックフィーリングへとシフト。

中盤に差し掛かる頃、サンプリングネタとしても知られるブルージーロックの名曲LANCE LE GAULT「Eat The Bread Drink The Wine」が登場。

UKロックバンド The Cure のスマッシュヒット「The Lovecats」は、ジャジーなピアノと跳ねるベースラインが印象的なThe Cureの中でも異色のポップチューン。

UKロックバンドStretchによる1975年のヒット曲「Why Did You Do It」。

ファンキーなギターリフとグルーヴィなベースラインが光る一曲でJurassic 5のBreakネタとしても有名

今なお多くのDJに愛されるクラシック。


個人的にこのミックスCDのハイライトはこの曲!

BUDDAH BRAND / 人間発電所

こうした選曲ができるのはやはり須永さんならでは。

ジャンルや時代を自在に横断しながら、絶妙なタイミングで日本語ラップの金字塔を差し込んでくる。

意表を突きつつも絶対的な説得力を持つ選曲に、フロアが歓喜する様子が目に浮かんでくる。


後半からは須永さんの真骨頂、和モノのブレンドがじわじわと効いてくる展開。

令和の今では“シティポップ”の名曲として語られることも多い桑名晴子「あこがれのSUNDOWN」。

ハワイのフュージョンバンド、KALAPANAの元メンバーがプロデュースしていたという意外な背景も含め、まさに時代とジャンルを越えるグルーヴが心地よい。

さらにシティポップ繋がりで山下達郎の「Love Space」が登場。

60分を超えて選曲もいよいよクライマックスの気配を漂わせきた。

ALICE CLARKのNever Did I Stop Loving You」は、フリーソウル・クラシックの中でも格別な一曲。

しなやかで芯のあるヴォーカルが、ここまでの流れを締めくくるにふさわしい余韻を残してくれる。

ALICE CLARKに続いて登場するのは、こちらもフリーソウル・クラシックとして名高いTOMMIE YOUNG「Hit And Run Lover」。

ロックバンドTrafficのギタリストDave Mason「Save Me」も、ソウルDJたちに愛されるフリーソウル・クラシックのひとつ。

ロックの色彩を残しつつもソウルフルなメロディと温かみのあるサウンドが絶妙に融合し、ジャンルを超えた魅力を放っている。

最後を飾るのはオーストラリアのシンガーDoug Parkinson

AORシーンで高い評価を受ける彼がLeon Russellの「Rainbow In Your Eyes」を極上のメロウにカバー。

ハスキーでソウルフルな歌声が、グルーヴィーに曲を包み込み、聴く者を心地よい世界へと誘う。

以上、全27曲・約77分のロングミックス。

選曲ジャンルを問わず、グルーヴを崩すことなくミックスしてしまう須永さんのDJプレイには当時強く憧れていた。

年齢を重ねた今ではその思いはさらに強まるばかり。

平成初期の活気あふれる小箱シーンの空気感を味わえるこのMIX CDは間違いなくおすすめの一枚。

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