こんにちは。
元大手レコード店でバイヤーをしていて現在は京都でゆるミニマリストを満喫しているsazm(サズム)です。
先日ふらりと立ち寄ったDISK UNIONで掘り出し物のCDを発見しました。
そのCDとは
SUBMERGE Live In Japan
お値段はなんと330円!
まさに掘り出し物です。
SUBMERGEとはデトロイトテクノの元締めともいえるレコードレーベルでデトロイトテクノを象徴するUNDERGROUND RESISTANCE、略してURが所属するレーベルです。
初期のURにあのJEFF MILLSが参加していたのも有名な話です。
本作ではデトロイトテクノの象徴するレーベルSUMERGEを代表する
LOS HERMANOS、
ELECTROFUNK BAND featuring Mr.DE、
GALAXY 2 GALAXY
が2005年2月13日に行われた恵比寿リキッドルームでのライブパフォーマンスが収録されています。
オーディエンスの歓声も収録されているので臨場感抜群、現場のグルーヴを真空パックしています。
今回のライブが2回目の来日で謎のベールに包まれていたSUBMARGE軍団。
筆者もその勇姿を確認したく2005年8月に伊豆の修繕寺で開催された伝説の野外テクノライブ
メタモルフォーゼで生のGALAXY 2 GALAXYを体感しましたが、アンコールの「HI TECH JAZZ」では魂が揺さぶられるような経験をしました。
それでは気になる内容をご紹介。
冒頭からガツンとかましてくるのがLOS HERMANOS「Very Existence」。
イントロのメロディーが最大の山場ではないかというくらいインパクトある美メロが炸裂します。
大ヒットセールスを記録したフルアルバム「On Another Level」から人気曲「Quetzal」、疾走感あふれるジャジーテックハウス「Resurrection」も収録。
お次はゲットーテクノの雄MR.DEをフューチャーしたELECTROFUNKの登場。
デトロイトベースを象徴する太いベースとチープなリズム、そしてフロアを煽るツインMC。
共演したLOS HERMANOSとGALAXY 2 GALAXYとは明らかに毛色が違うスパイスが効いた楽曲揃い。
アシッドベースにライムするヒップホップさながらのMC、これぞデトロイト産ブーティーベースと唸らせる「Detroit Zoo」。
今までの喧騒が嘘のようなファルセットヴォイスを効かせたスウィーティーなトラック、MR.DEの代表曲にしてサマーアンセム「Sex On the Beach」。
都会的雰囲気を漂わせるジャジーなピアノに絡み合うスペーシーなシンセ、パーカッシブなラテンビートが印象的な「Song 4 Sydney」。
骨太なゲットーファンクとソウルフルかつスウィーティーな一面も覗かす器用なバンドです。
ラストは真打ちGALAXY 2 GALAXYの登場。
2分弱にも及ぶ壮大なイントロからGERALD MITCHELLの軽やかなキーボードソロが駆け巡るGALAXY 2 GALAXYを代表するテックジャズ「Return of the Dragons」。
情緒的なジャズという形容がぴったりはまるイントロからレザービームのようなシンセサイザーが響いた瞬間にフロアのテンションがピークアップする「Inspiration」。
後半のピアノソロとベースソロの掛け合いはテクノの枠を遥かに超えています。
そして日本だけの特別なセッション!
BLUE NOTEからもアルバムをリリースしていてワールドワイドに活動する藤原大輔のSAXがフューチャーされた「Momma’s Basement」。
曲のクライマックスに向かうにつれて高揚感が高まるサックスがライブならではの迫力を感じさせます。
ラストを締めくくるのは永遠のマスターピース「Hi Tech Jazz」
曲の冒頭から一音一音足される度にフロアが反応し、藤原大輔によるあのお馴染みのサックスフレーズが響いた瞬間、怒号のような歓声がフロアを支配しています。
いかがでしたでしょうか。
ダイジェスト的な内容とはいえ押さえるべき曲が収録されているので申し分なし。
今回は原曲をサンプルで紹介していますがライブ盤ではグルーヴ感が3割増になっています。
フロアでオーディエンスとコールアンドレスポンスすると特別なグルーヴが生まれるのでしょうか。
また、CDではダイジェストでしたがDVDでは190分フルヴォリュームで伝説のセッションが収録されています。
しかもメタモルフォーゼでのライブ映像もおまけで収録。
バイヤー時代にめちゃくちゃ売れた記憶があります。
他にもテクノ界のビッグ3による名ライブアルバムも紹介していますのでぜひどうぞ↓